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お尻の痛み(仙骨)

  • お尻の違和感や痛みは臀部痛(でんぶつう)とも言います。
    お尻は概ね骨盤のあたりになります。
    骨盤を見てみましょう。
    下のイラストは、骨盤を前から見たものです。
    緑色に着色してある骨は、仙骨(せんこつ)です。

    下のイラストは、骨盤を後ろから見たものです。
    緑色に着色してある骨は、仙骨(せんこつ)です。

    仙骨は、骨盤の真ん中にあり逆三角形の形をしています。
    後ろから見ますと亀の甲羅みたいな感じです。
    仙骨を見てみましょう。
    下のイラストは、仙骨と尾骨を前から見たものです。
    緑色に着色してある骨は、仙骨です。
    その下には尾骨があります。

    下のイラストは、仙骨と尾骨を後ろから見たものです。
    緑色に着色してある骨は、仙骨です。
    その下に尾骨があります。

    仙骨は、通常5つの仙椎が癒合したものです。
    ここでは仙骨の大まかなゆがみについて考えてみます。

    下のイラストは、仙骨と腰椎を左側から見たものです。
    緑色に着色してある骨は、仙骨です。
    仙骨の上は腰の背骨である腰椎があります。
    イラストの左側がお腹側、右側が背中側です。

    仙骨の下には尾骨があります。
    仙骨の左右には、腸骨(ちょうこつ)などがあります。
    下のイラストは、骨盤を左斜め後ろから見たものです。
    緑色に着色してある骨は、仙骨です。
    左の寛骨(かんこつ)は、半透明にしてあります。
    寛骨は、腸骨と坐骨(ざこつ)と恥骨(ちこつ)が癒合したものです。
    ちなみに、仙骨と腸骨の接合面を仙腸(せんちょう)関節と言います。
    イラストの赤丸印の所が、仙腸関節です。

    仙骨は、前後左右に傾くことがあります。
    前に傾くと前傾、後ろに傾くと後傾です。
    左右に傾くと側屈、仙骨がねじれると回旋です。
    更に仙骨の上下変位もあります。

    通常、仙骨が前傾するときは、そのお尻は出っ尻になります。
    仙骨の前傾は、仙骨を上下で2つに分けて考えた場合、
    上部の仙骨はお腹側へ、下部の仙骨は背中側へ出っ張った感じになります。
    下部仙骨の更に下には尾骨があります。

    仰向けに寝てお尻がマットレスなどに当たって痛む場合は、
    下部仙骨の出っ張りか尾骨の変位がある証になります。

    仙骨の後傾は、まな板のように真っ平らなものです。
    通常、仙骨は少しだけ前に傾いているものですが、
    それが少なくなるとペターっとしたお尻になります。
    シルエット的にはあまり格好の良いタイプではありません。

    仙骨の側屈について。
    仙骨の側屈は、右に倒れる場合と左に倒れる場合があります。

    仙骨が右に傾きますと、右の仙腸関節にストレスがかかります。
    そして、右の腸骨にも影響を与えます。
    仙骨が左に傾きますと、左の仙腸関節にストレスがかかります。
    そして、左の腸骨にも影響を与えます。

    お尻の筋肉が突っ張って痛いなどは、仙骨の側屈も視野に入れて施術します。
    右へ側屈しますと右のお尻の筋肉が硬くなり、
    左へ側屈しますと左のお尻の筋肉が硬くなります。

    仙骨が側屈する場合、その上にあります腰椎も合わせて傾きそうな
    イメージを持つでしょうが、それは別です。
    仮に、仙骨が右へ側屈している場合でも腰椎が右へ傾くとは限りません。
    その逆も然りです。

    腰椎と仙骨のゆがみは分けて考える必要があります。
    それは、腰椎や仙椎の一つが少し傾くだけでも違和感や痛みを生むからです。
    実際は、腰椎の中の一つの骨、仙骨の中の一つの骨、という具合に
    ゆがみを個別に判断し、分けて考える事で症状が緩解します。

    仙骨の回旋は、仙骨の正中に架空の縦線を引いて左右に分けて考えた場合、
    例えば、右の仙骨がお腹側へ傾き、左の仙骨が背中側へ傾きますと
    仙骨の正面は左を向きますので左回旋となります。
    左の仙骨がお腹側へ傾き、右の仙骨が背中側へ傾きますと
    仙骨の正面は右を向きますので右回旋となります。

    通常、骨は出っ張ったところが痛くなりますので、
    左回旋している場合は、左側のお尻の中央寄りの所が痛みを感じます。
    右回旋している場合は、右側のお尻の中央寄りの所が痛みを感じます。

    仙骨の上下変位について。
    あまり多くはありませんが、仙骨全体が上方向や下方向に移動している
    場合があります。

    仙骨が上方向に変位しますと、それに合わせて相関している後頭部
    上方向に変位します。
    逆に、仙骨が下方向に変位しますと、合わせて後頭部も下方向に変位します。

    仙骨の上下変位による痛みは少なく、実際は違和感止まりなことが多いですが、
    合わせて調整することで、後頭部痛を軽減できる意味合いもあります。


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