指
- 指のトラブルは結構あります。
外傷では突き指、過度の使用で腱鞘炎と言った
ところでしょうか。指のトラブルに対して、どの様に整体を施すか?
基本的な捉え方を見ていきましょう。指には三つの骨があります。
親指は、二つ。痛みや曲げにくいなどの違和感があるときは、
指の三つの骨の中で隣り合う骨同士の関節のねじれを考えます。
指は細長いので、その長軸に従ってねじれます。指の骨を見てみましょう。
下のイラストは、右手を手の甲側から見たものです。
イラストの上側は手首側、下側は指側になります。読み方は、
手根骨(しゅこんこつ)、
中手骨(ちゅうしゅこつ)、
基節骨(きせつこつ)、
中節骨(ちゅうせつこつ)、
末節骨(まっせつこつ)。手根骨については、手首の大事をご覧下さい。
説明上、指先から第一関節、指の付け根を第三関節とします。
第三関節に異常があるときは、中手骨を固定して中手骨に対して
基節骨がどちら側に捻じれているか?第二関節に異常があるときは、基節骨を固定して基節骨に対して
中節骨がどちら側に捻じれているか?第一関節に異常があるときは、中節骨を固定して中節骨に対して
末節骨がどちら側に捻じれているか?一つ一つの関節の動きを診て原因箇所とその関節の捻じれ方向を
確認する必要があります。またそれぞれの指の骨は、中手骨も合わせて手根骨と同じように
手の甲側や手のひら側へ浮いたりします。触診検査でそれらを把握してはじめて調整する事ができます。
自分の指を調整するときは、固定する手が足りません。
隣に誰がいたら、指を固定してもらって調べる必要があります。ねじれている側にねじれやすくなっています。
逆に逆方向にはねじりにくいです。
両方に捻れる骨は隣り合う骨に対して正常です。トラブルのある関節の手首側の骨を固定して
指側の骨をしっかり保持して、少しだけ引っ張りながら
そのまま、捻じれている方向と反対側に捻れば楽になります。程度が重い場合は、数回に分けて行う方がいいです。
痛みのある指を捻ると、逆効果です。親指と中指は、身体の中心軸を表します。
腰が悪い人は、親指が捻れている場合、
親指を調整することで腰を調整する事があります。首が悪い人は、中指が捻れている場合、
中指を調整することで首を調整する事があります。膝が悪い人は、小指が捻れている場合、
小指を調整することで膝を調整する事があります。足の指先が曲がっている場合は、
親指や小指の末節骨の中の捻れを調整して
足の指の動きを調整する事があります。
例えば、外反母趾などに応用します。こめかみからくる頭痛などの場合で頭を調整する場合は、
薬指と小指の第一関節を矯正してこめかみを調整します。側頭部から来る頭痛や頭重感の場合は、
人差し指や中指の第一関節を矯正して側頭部を調整します。首や腰の付け根がゆがんでいる場合は、
中指の第三関節を矯正して首と腰を間接的に調整します。股関節に痛みや違和感がある場合は、
親指の第二関節を矯正して股関節を調整します。上記は一例です。
お仕事や何気無い普段の生活動作の癖が、指にねじれとして入り、
肩こりや腰痛、頭痛、膝痛などの慢性疾患を作ります。最近では、四六時中スマホを握ってゲームをする人が
増えています。親指に常に力を入れて曲げている状態は、
腰痛、顎関節症、首の痛み、足のゆがみを作ります。例えば、両手をパーにして口を開けたり閉じたりしてみてください。
次に両手をグーにして口を開けたり閉じたりしてみてください。グーにすると口が開けにくくなります。
右手をグーにして左手をパーにしますと、
右の顎の動きは制限されますので口を開けると
顎先は右に寄ります。左手をグーにして右手をパーにしますと、
左の顎の動きは制限されますので口を開けると
顎先は左に寄ります。指がまっすぐでない、あるいは、指のゆがみが気になる。
そんな方は一度チェックしてみても良いと思います。
指のゆがみが、顎関節症の一因であることも珍しくありません。