肩こり解消
肩こりの原因
肩こりは肩周りの筋肉の緊張が原因で起こり、そのきっかけは姿勢の悪さによる鎖骨と肩甲骨と肋骨と背骨のアンバランスです。
特に鎖骨と肩甲骨は肩を安定させるために重要で上記のバランスが良いと肩こりは感じなくなります。
下のイラストは右肩を斜め後ろから見下ろしたものです。
肩甲骨の周りが痛い
生活習慣における姿勢の癖が歪みを作ります。
横向きで寝る
左肩を下にして左を向いて横に寝ますと左肩は上半身の体重により圧迫を受けて巻き肩になります。
左の肩甲骨は背中側から見たときに内側に寄りつつ足元方向に下がり、対して右の肩甲骨は外側に開きながら頭方向に上がる歪み方をします。
右肩を下にして右を向いて横に寝る方は上記と逆になります。
毎日の寝相で肩甲骨のアンバランスが慢性化し肩こりに発展します。
寝返りを打つときは明け方や起床間近が多いので、ふと気付いた時に反対側を下にして横向きに寝る事で大凡のアンバランスは解消されますので試してみて下さい。
ちなみに理想的な寝方は仰向けです。
デスクワーク
パソコン作業でマウスを日常的に使われる方はマウスを使う側の腕と肩が前に出て胸の正面が左側を向く歪みが生じ、肩甲骨のアンバランスができて肩がこりやすくなります。
反対側の手にマウスを持ち変えるなど工夫をされる方も多いですが、利き手より作業効率が落ちますので慣れが必要でしょう。
鎖骨による肩こり
鎖骨のバランスを考えてみましょう。
横向きで寝る
左肩を下にして左を向いて寝る姿勢は、上半身の荷重により左の鎖骨が外側に開く歪みが生じます。
対して、右の鎖骨は内側に引っ張られ左右の鎖骨の中心(正中軸)がずれます。
右肩を下にして右を向いて横に寝る方は上記と逆になります。
鎖骨の大きな歪みは気管にストレスを与え呼吸に影響を及ぼします。
呼吸が浅いなど自覚症状が出ている方は早めに当院にお越し下さい。
肋骨による肩こり
上のイラストは背中側です。
肋骨は左右に12対あり上から下まで順番に番号が付いています。
肋骨の多くは脇腹にありますが、第1と第2肋骨は肩にあります。
首の付け根の後ろから前に周って鎖骨の真下をくぐり胸の前の骨に付きます。
整骨院やリラクゼーション店でよく揉まれる場所ですが、逆にマッサージで揉まれ過ぎて筋肉などに歪みが入り悪化する事があります。
日常的にマッサージを受けている方は気をつけましょう。
下のイラストは、頭を取り除き上半身を真上から見下ろしたイメージイラストです。
水色に着色してある骨は第1・第2肋骨で、矢印方向に歪んでいる方が多く、肩周囲の筋肉を巻き込んでバランスを崩し肩をこらせているパターンが多いです。
鎖骨と肋骨の隙間には首の脊髄神経から枝分かれした神経の束や心臓から腕や手に向かう栄養血管があります。
鎖骨や肋骨の歪みによるアンバランス(骨の位置異常)により物理的に神経と血管が圧迫を受けますと腕や手にしびれや冷えなどが生じます。(胸郭出口症候群)
下のイラストは、右肩を斜め前から見たものです。
水色に着色してある骨は、第1肋骨と鎖骨です。
左側にもありそのバランスが非常に大切です。
黄色の細い線は脊髄神経から腕と手に向かう神経の集まりです。
赤色は動脈、青色は静脈です。
いずれも鎖骨と第1肋骨の隙間を縫う様に走行している事がわかります。
鎖骨と肋骨の左右アンバランスが神経と血管を圧迫ししびれや冷えの症状をもたらします。
当院では鎖骨と肋骨の歪みを取りバランス調整を行う事で症状を改善しています。
背骨の歪みによる肩こり
特に歪みやすい背骨は、C6・C7で背骨の正面が左右を向きます。
背骨の配列が綺麗ですと背中と肩は楽です。
当院では鎖骨や肩甲骨や肋骨と合わせて背骨の調整も行い肩こりを解消します。
Cは頚椎:Cervical spine の頭文字。
C6は第6頚椎。
下のイラストはよくある歪み例です。
頭を取り除きC6(水色に着色した骨)を真上から見たものです。
C6の右前部分が少し胸側に傾き、左前部分が背中側に傾くことでC6全体が左回旋を起こしています。
周りの筋肉がつられて引っ張られてこりを生じます。
肩こりによる頭痛
上記理由などにより肩の筋肉(僧帽筋)などに左右差が生じますと、筋肉の付着部である頭や首を引っ張り歪ませます。
頭の歪みは頭痛を引き起こしますので肩・首・頭の全体的なバランス調整が必要になります。
首を揉んでも治らない理由があります。
下のイラストは、背中です。
水色に着色してある筋肉は、右の僧帽筋で半透明にしてあります。
筋肉の付着部は後頭部にあり上記の様な生活習慣により固くなった筋肉に後頭部の片側が引っ張られて頭の歪みを作り頭痛を起こします。
まとめ
- マッサージは肋骨や肩甲骨などの左右アンバランスが生じて歪むので避ける。
- 理想的な寝相は仰向けで横向き寝はバランス良く行う。
- 鎖骨・肩甲骨・肋骨・背骨の総合的バランス調整が必要。