歪み例 間違えやすい骨盤
【主訴】骨盤の不安定と脚の付け根の痛み
脚の付け根の痛み
脚の付け根の痛みは、股関節の左右のアンバランスに起因します。
股関節は骨盤の一部ですのでその安定性は骨盤の歪みの影響を受けます。
股関節の痛みを取るためには骨盤調整が必要です。
下のイラストは、骨盤を前から見たものです。
右の骨盤が閉じますと右の股関節は開いてそのバランスを保ちます。
左の骨盤が閉じますと左の股関節は開いてそのバランスを保ちます。
骨盤の閉じ方と股関節の開き具合が極端になるほど脚の付け根の痛みは増します。
骨盤の歪みの基本的な考え方
うつ伏せでお客様の骨盤を確認するとき、決まった箇所がいくつかあります。
- 坐骨の位置(坐骨結節:ざこつけっせつ)
- 腸骨の位置(腸骨稜:ちょうこつりょう)
- 腰骨の位置(上前腸骨棘:じょうぜんちょうこつきょく)
概ね上記の3つです。
下のイラストは、骨盤を左側から見たもので水色に着色してあります。
右側の骨盤は向こう側に透けて見えています。
腰骨が下がって坐骨が背中側に歪みますと前傾骨盤です。
前傾骨盤の特徴は下記です。
- 坐骨が後ろに出る。
- 腰骨が足元方向に下がる。
- 腸骨がお腹側に凹む。
- 腰骨が閉じる。
- 同じ側の膝頭が長く見える。
- 同じ側の股関節が開く。
- 歩行時に同じ側の足が前に出にくくなる。
間違えやすい骨盤の歪み
例えば、左の骨盤が前傾しますと左の腸骨(ウエスト辺り)はお腹側に凹みます。
骨盤全体の回旋が左回旋の時、左の腸骨は背中側に出っ張りますので、後傾骨盤に見えても前傾骨盤である可能性があります。
上のイラストは、骨盤を後ろから見たものです。
両側の尻エクボ付近と坐骨は骨盤の全体的な左回旋の影響を受けて右側に片寄っています。
骨盤調整は全体的な左右の骨盤の回旋と左右それぞれの骨盤の歪みを個別に考えて施術調整する必要があります。
まとめ
- 股関節の痛みの有無は骨盤の安定性に依存している。
- 同じ側に於いて骨盤と股関節は異なる方向へ歪む。
- 骨盤の歪みの確認箇所は決まっている。
- 前傾骨盤は脚が前に出にくいなどいくつかの特徴がある。
- 骨盤全体の回旋歪みと左右骨盤の歪みは分けて考える。