肘が痛い
肘が痛む原因
肘が痛む原因は、肘関節の歪みやねじれと周囲の筋肉の緊張にあります。
生活習慣や使い過ぎで腕全体にだるさや痛みがある場合、肘はねじれています。
肘は多少の歪みやねじれがあっても痛みにまで発展する事はなく違和感程度で治るのが通常です。
痛みがある場合は、余程の歪みや関節の不安定性があると言えます。
筋肉の緊張で痛む
力こぶの筋肉
力こぶの筋肉(上腕二頭筋:じょうわんにとうきん)は肩先から始まり肘に付いていて収縮する事で肘を曲げる事ができます。
力仕事や使い過ぎで力こぶの筋肉がこって硬くなり緊張しますと、筋肉の付いている肘関節の調和が崩れて腕全体、あるいは肘に痛みや違和感などの症状が出ます。
下のイラストは、右腕を前から見たもので水色に着色してある筋肉は力こぶの筋肉(上腕二頭筋)です。
力こぶの筋肉が肘寄りに偏り内側にねじれて硬くなるよくある歪み例です。
力こぶより深層の筋肉
力こぶより深層の筋肉(上腕筋:じょうわんきん)は腕の途中から始まり力こぶの筋肉と同様に肘に付いています。
症状が出る理由は、力こぶの筋肉と同じです。
下のイラストは、力こぶの筋肉を取り除いたもので水色に着色してある筋肉は深層の筋肉です。
二の腕の筋肉
二の腕の筋肉(上腕三頭筋:じょうわんさんとうきん)は肩の後ろから肘の後ろの尖った骨に付いていて、収縮する事で腕を伸ばす事ができます。
生活習慣による歪みの蓄積で二の腕の筋肉がねじれて肘に違和感をもたらします。
下のイラストは、右腕を後ろから見たもので水色に着色してある筋肉は二の腕の筋肉(上腕三頭筋)です。
二の腕の筋肉がこり内側にねじれて(赤矢印)肘に負担をかけます。
骨のずれで痛む
肘を内側から反対の手で軽くつまむ様に持って反対側の肘より分厚く感じる場合は、肘の内側の骨(尺骨:しゃっこつ)がねじれています。
下のイラストは、右肘を前から見たもので水色に着色してある骨は肘の内側の骨(尺骨)です。
内側の骨が赤矢印方向にねじれる事で肘関節に負担がかかり分厚くなります。
赤丸部分を押して痛みを感じる場合は、この歪みがあります。
肘の外側(赤丸部分)を軽く押すかつまんでみて痛みを感じる場合は、肘の外側の骨(橈骨:とうこつ)がねじれています。
肘の痛みの種類
肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
肘の内側を机の角などにぶつけて小指の先まで電気が走った様な感覚になった経験はどなたでもあると思います。
肘の内側にある神経が関節の歪みやねじれる事で圧迫を受けてしびれが出る症状です。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
手首を伸ばす筋肉が肘の外側に付いているところが痛みます。
肘の外側の骨のねじれも伴います。
名前からもわかる様に使い過ぎによる肘への負担増加が原因です。
野球肘
投球動作を繰り返す事で痛める事からこの名前が付いています。
肘の内側や外側を痛めます。
肘関節全体のねじれを伴います。
冷やす or 温める?
良くある質問で「冷やした方がいいのか、温めた方がいいのか」があります。
急性期の痛みで熱感がある、皮膚表面が熱い、腫れて赤い、などは冷やします。
それ以外の慢性期の痛みには冷やすと冷た過ぎて辛いと思いますので温めて下さい。
急性期にお風呂で温める方がいますが逆効果です。
長湯を控えるかシャワー程度にしておきましょう。
冷やす方法は氷を直に当てるかハンカチに包んで15分くらい患部に当てます。
湿布は冷やす効果はありませんので冷却治療にはなりません。
湿布の塗布面が皮膚温度より低いので冷えている様に感じるだけです。
あくまでもご家庭でできる応急処置とお考え下さい。
冷やしたり温めるだけでは肘の歪みは改善されません。
冷やしたり温めたりしますと痛みは軽減しますが安心は禁物です。
根本的に歪みが治っていないので次に痛めた時は前より悪化します。
現時点できっちりと施術調整を受けて治しておきましょう。
レントゲンに映らない痛み
骨の変形や剥離骨折などは映りますがそれ以外は映りません。
肘を痛める症状の90%以上は骨の変形や骨折とは無関係な関節のねじれや筋肉のこりなどから来ているものなのでレントゲンに原因が映ることの方が珍しいのです。
また徒手療法を行う医師はいませんしリハビリに通ってもリハビリの先生は肘のねじれや歪みの理解に乏しいです。
「湿布や痛み止めで様子をみましょう。」と言われる事が関の山でしょう。
肘の歪みに理解のある整体院を選ぶ
肘の骨や筋肉の歪みやねじれを触診で見て説明できる整体院を選ぶ必要があります。
逆にそうでないと痛みは消えません。
整骨院で良くある電気を当てたり揉んだりしても何も変わりません。
患部に電気を当てる事で肘に対する痛みの閾値を上げている(刺激に慣れさせている)だけなので翌日には痛みは振り返します。
まとめ
- 90%以上の痛みはレントゲンには映らない。
- 医師が直に肘関節を調整するスキルはない。
- 冷やしたり温めたりする事は応急処置に過ぎない。
- 肘の骨や筋肉のねじれや歪みに理解のある整体院を選ぶ。