肋骨
- 肋骨は、12対あり、左右で24本あります。
「肋」という字は、「あばら」と読みます。
肋骨は、あばら骨(ぼね)とも言います。
上のイラストは、肋骨を正面から見たものです。
皮膚の上から触診で触れることは難しいです。
下のイラストは、肋骨を右斜め上方から見たものです。
右の鎖骨を半透明にしてあります。
緑色に着色してある骨は、右の第一肋骨です。
第一肋骨から第七肋骨までは、胸骨に付いています。
第十一肋骨と第十二肋骨は浮遊しており、
皮膚の上から押すとペコペコと凹むことが確認出来ます。
咳やくしゃみで骨折する事もある弱い骨です。
指先で軽くポンポンと叩いて、痛みや違和感がある場合は、
骨折を疑います。
速やかに整体施術を中止して、整形外科の受診を促します。
骨折させられる事も珍しくありません。肋骨の後ろ側は、胸の背骨である胸椎と繋がっています。
胸椎が何らかの原因でゆがむ時、その影響は肋骨に及びます。下のイラストは、肋骨と胸椎を背中側から見たものです。
緑色に着色してある骨は、右の第一肋骨です。
例えば、右の肋骨は出っ張っているのに、
左の肋骨は凹んでいる事があります。
概ね内旋です。
肋骨が内側に回旋しながら前に少し出ている状態です。
外側に開きながら背中側に少し凹んでいる状態です。
あまり良い状態の肋骨であるとは言えません。
肋骨全体がペットボトルのような筒状になります。
深い息が吸えるようになり、呼吸が楽に出来るようになります。
前腕は、肘から手首までの事です。
前腕の骨、尺骨と橈骨の位置と周囲の筋肉の走行が
真っ直ぐでない場合、そのゆがみは肋骨に反映されます。
前腕の調整で肋骨は正しい位置に復位します。
動かないと呼吸すら出来ません。
大きな動きではないですが、この動き、非常に大事なのです。
大概、左の肩も釣られて右肩より低くなります。
これは、立位でも座位でも確認は簡単です。
側弯症による肋骨のねじれや傾きは、逆に肋骨のゆがみにより
背骨に影響を与えていると考えることも出来ます。
肋骨のねじれやゆがみは、呼吸機能や心肺機能に影響を与えます。
支障を来たします。
無意識に呼吸が小さくなりますが自分ではそれに気付きません。
人は落ち着こうとするとき深い呼吸を目指すように出来ています。片方の肋骨が下がりますと、骨盤の上の縁と肋骨下端との
距離が変わります。
ちょうどウエストのところです。腰の左右のバランスが崩れるので慢性的な腰痛の一因にもなります。
また、腰椎の弯曲を生み側弯症の原因にもなります。一つが狂うと他に影響を与える身体バランスを、
テンセグリティー構造と言います。
テンセグリティーとは、張力(tension)と統合(integrate)が、
一緒になった造語です。住宅の柱の一つが傾くだけで、元々悪くなかった斜向かいの柱や
壁にまで影響を与える。
身体にもあてはまることです。肋骨の調整法は、仰向けで手のひらを手首付近から指先方向に向けて
反対の指腹で一度擦ると良いです。肋骨の下端を上方向に少し押して違和感があれば
それは下がっている肋骨です。どちら側の肋骨が下がっているのか分からない時は、
両手のひらを一度ずつ擦ると良いですよ。
仰向けのまま1~2分安静にしていますと
肋骨が落ち着いてくるのがわかります。肋骨全体を3等分して診ることもあります。
肋骨の上部は鎖骨の下辺りです。
中部は乳首の辺り、下部は横隔膜の上辺りです。左の肋骨の上部が右より高い人。
左の肋骨の下部が右より高い人。
左の肋骨全体が右より高く、上半身全体が右回旋している人。
肋骨の上中下が左右で交互に高さの違う人。
この場合は、上部は右回旋、中部は左回旋などと判断します。
肋骨の上側と下側で同じようにゆがんでいる方が珍しいです。ご自身の肋骨の形に違和感を感じられる方は、
上記の調整方法を試してみてください。
単純なゆがみであれば良い変化が出ると思います。頑固なゆがみや複雑なゆがみを呈している肋骨は、
ご自身での調整は難しいと思いますので当院にご相談ください。