京阪寝屋川市駅徒歩3分。
ご予約・お問い合せ:090-2597-7225

顎から音がする

顎の音の原因

顎の音(クリック音)は、頭蓋骨、主に側頭部や頬骨の側面の歪みに関節円板の位置異常が重なることで生じます。

下のイラストは、関節円板の動きの説明です。

口の開け閉めで顎に引っかかりを感じるのがクリックで重症化しますと「ガキっ」と大きく引っかかり痛みを伴う場合もあります。

理由は、下顎の骨が一つなのに対して顎関節は左右にあるためで、口が真っ直ぐ開くことで顎関節にストレスがかかることなく機能しますが、顎関節を成す土台である側頭部から歪みが生じている場合は、顎関節の付け根から左右の不均衡が生じる結果、真っ直ぐに口を開けることが困難になりそのバランスが損なわれるからです。

当院では、顎先・エラ・顎関節に収まる下顎の骨頭・関節円板・頬骨の側面・側頭部・咬筋・歯の根元(主に6番歯・7番歯)などの左右差(歪み)を確認し施術調整しながら症状の緩解を試みます。

顎先

顎先が正中(顔の真ん中)にあるかを確認します。

理由は、顎先が真ん中にあることで顎関節に負担をかけることなく口が真っ直ぐに開く条件となるからです。

具体的には、顎先は1番歯・2番歯・3番歯の根元で顎先が右にあるのか左にあるのかなどを確認します。
顎先は下唇の真下と顎の先端とで歪む方向が異なり結果として顎先の中で弯曲を呈する歪みが生じます。

顎先の右半分が後方(背中側)に凹んで感じる場合、その顎先は右回旋しています。
顎先の左半分が後方(背中側)に凹んで感じる場合、その顎先は左回旋しています。

顎先の左右の凹み具合と顎先自体の正中からの逸脱(左右どちら側に偏っているか)は別の歪みなので当院では区別して確認し施術調整しています。

顎先の後ろ側で喉との間にあるU字型の骨(舌骨:ぜっこつ)は口腔と喉の機能を保つ為の筋肉が付くのでそのバランスも確認し調整します。
喉の違和感は顎の凝りと合併して共に繊細に症状を感じる場所なので合わせて施術調整が必要です。

エラ(6番歯・7番歯)

エラの左右差を確認します。

理由は、エラに咬筋(こうきん)が付くことと奥歯の根元でもあるため臨床上重要な施術箇所になるからです。

具体的には、エラは前後で分けて歪みを確認します。
前側が6番歯、後ろ側が7番歯の根元でその傾きを確認し施術調整します。

関節円板

関節円板を見てみましょう。

下のイラストは顎関節です。
顎関節は側頭部の骨と下顎の接合部の関節で間に関節円板があります。
関節円板は膝でいう半月板と同等のものです。

関節円板の安定は、下顎の骨頭・側頭部の下端・頬骨の側面の左右の安定の上に成り立ちます。
これらに左右差(歪み)がありますと関節円板も落ち着きをなくし開口など顎に動きを伴うたびに物理的ストレスが生じ重症化しますと関節円板そのものを痛める原因にもなります。
この場合は早急に下顎の骨頭・側頭部の下端・頬骨の側面の左右差(歪み)を施術し位置調整を行う必要があります。

咬筋

クリック音を伴う顎関節症は咬筋(こうきん:咀嚼筋の一つ)の筋線維の走行も癖付いています。

理由は、奥歯の噛み締めや噛み合わせ不良、歯軋りなどによる咬筋へのストレスの慢性化です。

具体的には、エラ部分、前から6番目と7番目の歯の根元の下顎の骨の左右差が損なわれ、エラに付く咬筋がその歪みに付き合わされる格好で固く凝ります。

当院では、エラ部分・6番歯・7番歯の左右差・咬筋の凝り状態などを確認しそのバランスを施術調整しています。

咬筋の安定は美容的に大切でその左右差(歪み)は片側の頬の形を膨らませたり凹ませたりします。
お顔を正面から見た時に頬の陰影に左右差が生じるのは美容的に避けたいところです。

頬骨の側面

頬骨の側面の左右差(歪み)を確認します。
頬の外側で後ろ側は耳穴の手前までありその真下に顎関節と関節円板があります。

理由は、頬骨の側面の左右バランスを整えることでその真下にある顎関節と関節円板が安定するからで口が引っかからずに真っ直ぐ開けることができる最低条件になります。

具体的には、耳穴の直前で頬骨の側面の膨らみのすぐ直下にある下顎の骨頭とその間にある関節円板の左右バランスを確認し施術調整します。

下のイラストの赤丸印は頬の外側です。
前側・中央・後ろ側と3箇所に分けているのはそれぞれで歪む方向が異なるからです。

下顎の骨頭や関節円板は指先よりも小さくその左右差(歪み)を読み取るスキルが求められます。
これらの症状を抱えている方は決してご自身で強く押したりされないようにお願いします。

下顎の骨頭

下顎の骨頭の安定は、その真上にある側頭部の下端や頬骨の側面の左右差(歪み)の影響を直に受けます。

理由は、側頭部の下端に下顎自体が位置するからで、下顎を含む口腔バランスは側頭部を含む頭位バランスの範疇に入ります。

当院では、側頭部を含む頭位バランス調整を優先的に行い、次に下顎の骨頭の調整に入ります。
顎が鳴るクリック音の施術は、歯科医院などで下顎や歯のみを治療しても解決しないことを当院は理解しています。

下顎の骨頭の位置確認は左右どちらの骨頭が前後や上下にあるか、また、骨頭自体の向き(回旋歪み)の有無を確認します。

下のイラストは左顎関節の拡大で水色に着色してある骨は下顎骨です。
赤丸印は顎関節で下顎の骨頭です。
赤矢印のように下顎の骨頭が後ろや下側に移動したり出っ張ったりする歪みがあります。

エラの後ろ

エラの後ろの縁で咬筋の後ろ側を診ます。

理由は、下顎の骨頭やエラの左右差(歪み)とは別に歪みが存在するからで、エラの後ろの縁に左右差(歪み)が残りますと満足のいく症状の寛解にならないからです。

具体的には、エラの後ろの縁の更に後ろにある首の骨(頚椎:けいつい)の配列バランスも診ます。

下のイラストの右側は右顎、左側は左顎で水色に着色してある骨は下顎と首の骨(頚椎:けいつい)の1番〜4番です。

歪み例として、右のエラの後ろの縁が左より後ろ側(背中側)に歪み、右の首の骨が左より前側(お腹側)に歪む場合、エラの後ろの縁の凹んだ部分が窮屈になり顎のクリック音と共に違和感を感じます。
左顎のエラの後ろの赤ラインは奥歯側に近寄り、首の骨は背中側に歪むことで顎と首の間が広くなり左右のアンバランスが生じます。
首の骨の頑なな歪みはエラの後縁の歪みと合併して顎に症状をもたらします。

耳たぶの直下

側頭部の下端の一部に爪楊枝の先端に似た形状の骨があり左右差(歪み)があれば施術調整します。

理由は、舌や喉の上の骨(舌骨:ぜっこつ)と筋肉や靭帯で繋がりがある他、前側は上顎と後ろ側は下顎と相関しており顎の歪みそのものに影響するからです。

下のイラストの左側の太赤丸印は側頭部の下端で舌骨(ぜっこつ)やエラの内側と靭帯で繋がっていることがわかります。
イラストの右側は側頭部の下端の拡大で、前側が上顎と、後ろ側が下顎と相関しています。

具体的には先端の前側と後ろ側の左右バランス調整を緻密に行います。
主に内捻れ・外捻れ、前方・後方などの左右差(歪み)を診ますが更に上下差があれば合わせて施術調整します。

下のイラストは、頭を後ろから見たもので水色に着色してある骨は側頭骨で赤丸印は下端です。
左右の下端の間には首の骨がありバランスの大切さがわかります。

歪み例

具体的にどんな歪みがあるのかをイラスト付きで紐解いていきましょう。

頬骨の歪み

1つ目は、頬骨の外側の高さ違い
右より左が高い。(頭頂方向への歪み)

2つ目は、頬骨の外側の凹凸
右よりも左が凸(外側への出っ張り)

3つ目は、頬骨の前面の開閉
右より左が内側に閉じている。(内旋)

4つ目は、頬骨の前面の凹凸
右より左が凸(前方:お腹側への出っ張り)

下顎の歪み

5つ目は、下顎の骨頭の回旋
左の骨頭が外捻れ(外旋)

6つ目は、下顎の骨頭の上下
右より左が高い。(頭頂方向への歪み)

7つ目は、エラの後ろの縁の回旋
左が凹んで前方(お腹側)に歪む

8つ目は、エラの上下
右より左が上方(頭頂方向への歪み)

咬筋の歪み

9つ目は、咬筋
右より左が後ろ側に歪んでこる。

10は、関節円板
左が凸(外側への膨らみ)

側頭骨下端の歪み

11は、側頭部下端の先端
右より左が低い(足元方向への歪み)
左が出っ張って外捻れ(外旋)

まとめ

  • 施術は、頬骨・顎・側頭骨下端などの左右差を取ることが先決である。
  • 虫歯や歯科治療が原因で噛み合わせが変化し噛み癖が生じ咬筋が歪んでこる事で顎のバランスが崩れる。
  • 身体の歪みによる自律神経の乱れから歯軋りや食いしばりが生じ、慢性的に顎関節に負荷がかかる。

頭・顔・顎

トップページに戻る