股関節の動きと柔軟性

  • 股関節は前後・左右・回旋などの動きが出来ます。

    前後は立位でその場で足踏みをするときにを挙げる動作。
    足を前に出す動作、屈曲です。
    立位で足を身体の後ろに向けて蹴る動作。
    足を後ろに出す動作、伸展です。

    左右の動きは脚の開閉です。
    立位でたとえば右脚を伸ばしたまま真横に外側に開いていく動作、
    外転です。
    そして、逆に閉じる動作、内転です。

    回旋は脚を伸ばしたままつま先を外側に開く動作、外旋(がいせん)です。
    を曲げて行う場合は足首を内側に持ってきますと外旋になります。
    胡座をかくときの股関節の位置が外旋になります。

    脚を伸ばしたままつま先を内側に閉じる動作、内旋(ないせん)です。
    膝を曲げて行う場合は足首を外側に持ってきますと内旋になります。
    とんび座りを行うときの股関節の位置が内旋になります。

    股関節を見てみましょう。
    下のイラストは左の股関節を斜め前から見たものです。
    緑色に着色してある箇所が股関節です。




    股関節は骨盤の外側の凹みにあります。
    凹みに太ももの骨頭がはまって関節をなしています。
    ですので構造上、股関節の動きと柔軟性は、
    骨盤のゆがみに大きく影響を受けます。

    骨盤の左右のアンバランス = 股関節にかかるストレスの左右差

    股関節が左右同じ様に硬い人は骨盤の周りの筋肉が硬くなり
    骨盤の動きが制限される事で骨盤についている腰の筋肉の柔軟性が
    制限されて
    腰全体の可動性を損なうことになり腰痛の原因になります。

    股関節が柔らかい人よりは硬い人の方が腰痛を起こしやすいです。
    股関節の動きに左右差がある人は骨盤もゆがんでいます。

    股関節を柔らかくするために脚の付け根ばかりを解す行為は、
    骨格的に骨盤のゆがみを先に調整しておく事で更に有効になるでしょう。

    股関節の柔軟性を確かめる方法を紹介します。

    先ず、胡坐(あぐら)をかいて両膝の外側が床にぺったりと付くかどうか。
    次に正座からをつけたまま両方の足首を開いていき、
    両方のかかとの間にお尻を沈めることが出来、尚且つ、
    床にお尻の骨(坐骨)が付くかどうか。
    いわゆるとんび座りです。

    この2つが難なく出来る人は股関節の柔軟性がある人です。

    男性は8割以上の方が胡坐をかきやすい。
    女性はとんび座りが難なく出来る方が多いです。

    右は出来るが左が言うことを聞かないなど左右差がある場合は
    骨盤のゆがみがあるかも知れません。

    特にとんび座りは無理に行うとを痛める事もあります。
    自己責任でお願いします。

    さらに詳しく見てみましょう。

    まず仰向けに寝ます。
    完全に身体を脱力した状態でつま先の開き具合を確認します。

    両足とも小指の外側が床に付くくらいつま先が開く場合。
    逆に両足の親指同士が付くくらい閉じている場合。
    片足だけ開いている場合。
    片足だけ閉じている場合。

    正常は30度程開いている状態が良いと言われています。

    左のつま先が開きやすいタイプの方は、
    立位で両方のつま先を揃えて平行にした場合、
    身体を左に捻るのが苦手な人です。
    逆に右に捻るのが楽に出来ます。
    腰を右に捻る事で左のつま先が開く格好と同じになるからです。

    右のつま先が開きやすいタイプの方は逆になります。

    次に、
    仰向けで寝た状態で右膝を立てて三角にします。
    左脚は真っ直ぐ伸ばしたまま。
    右膝をゆっくり内側に倒します。
    この時、右のお尻が浮かない様にしましょう。
    またゆっくりと外側に倒します。
    この時、左のお尻が浮かない様にしましょう。

    内側と外側、どちらに倒すほうが楽でしょうか?

    右脚を真っ直ぐ伸ばしたまま左膝を立てて同じ様に左の股関節の動き幅も
    試してみましょう。
    どちらの脚も内側と外側に楽に動かせる方は問題ありません。

    右膝を内側に楽に倒せる方は両足首をお尻の右に出して横座りしやすい人です。
    左膝を内側に楽に倒せる方は両足首をお尻の左に出して横座りしやすい人です。
    両膝とも内側に倒しやすい人はとんび座りがしやすい人です。
    両膝とも外側に倒しやすい人は胡座が楽に出来る人です。

    女性がよくやる横座りの姿勢。
    お尻の右側に両足首を出して腰を左に倒して座る人は、
    左の股関節を開くのが得意で右脚は閉じるのが得意かノーマルタイプの方です。

    お尻の左側に両足首を出して腰を右に倒して座る人は、
    右の股関節を開くのが得意で左脚は閉じるのが得意かノーマルタイプの方です。


    大概の方は、どちらかの横座りが得意でその逆が苦手です。
    両方とも難なく出来る方は、ゆがみが少ない人です。

    ゆがみの程度が大きいと片脚だけ開くことが出来ずに痛みや違和感が
    現れる事もあります。
    更にゆがみが増すと歩行障害まで発展します。

    骨盤と股関節の開閉は別です。

    例えば、右の骨盤は開いているが、右の股関節は閉じている場合。
    または、左の骨盤は開いているが、左の股関節は閉じている場合。
    さらに、右の骨盤は閉じているが、右の股関節は開いている場合。
    左の骨盤は閉じているが、左の股関節は開いている場合。

    つま先が開いている側の骨盤が開いていると言う考え方は
    イメージしやすく一般的ですが、実際はそうでない場合があります。

    股関節の内・外旋。
    太ももの内・外旋。
    の内・外旋。
    脛骨(けいこつ)の内・外旋。
    足首から先の内・外旋。

    以上を分けて診ます。
    単純に骨盤の開き具合とつま先の開き具合を同じとする発想は、
    身体を調整する上で無理があります。

    左右の脚の長さが同じでも、膝蓋骨(しつがいこつ:膝のお皿)の
    位置が違う事はあります。
    その場合、調整出来ていることにはなりません。

    かかとが外を向いていると同時につま先が内側を向いているような足の場合は、
    足の形を整えることで左右の脚全体のバランスを比較出来る事になります。
    ゆがんだ足のままで、左右を比較することは正確ではありません。

    股関節の内・外旋を含めた可動域の検査は他に方法はありますが、
    専門的になりますので割愛します。

    股関節の症状を訴える方の親指はねじれている事が多く
    また、股関節は関節と関係がありますので合わせて調整が必要です。


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